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人間の心を5つに分けて見ていきます。親の部分が2つ、子供の部分が2つ、そして合理性の5つです。

 

 A(きびしい親) B(やさしい親) D(自由気ままな子供) E(他人の評価を気にする子供) C(合理性)

 

 性格は作られるものであることをまず理解してください。E(他人の評価を気にする子供)は、本来は自己防衛です。D(自由気ままな子供)は、欲求満足本能です。人間も生物ですから、この二つの本能がないと生きていけません。

 

 ですから、赤ちゃんのときは、文字通りE(自己防衛本能)と、D(欲求充足本能)だけです。この二つの本能を満たすために、つまり安心と満足を与えるために、両親は付きっ切りで面倒をみます。

 

 大きくなるということはC(合理性)が発達してきて、A(きびしい親)やB(優しい親)を身に付け、社会の中で生きていく能力を身につけるということです。親の部分というのは社会性ということですから、社会性を身に付けるのが成長のプロセスだといえます。

 

 こんなにも人間の数が増え、圧倒的な力を持つと、人間も動物の一種であるということを忘れてしまいますが、動物として見れば、人間は非常に弱い動物です。

 

 わが家のタラちゃん(シャム猫)でも鋭い爪をもっています。オードリー(ピレネーズ犬)は大きな牙をもっています。鋭い爪も牙もない、走るのも木登りもた いしてうまくない人間は、集団生活をしない限り、自分の身を守ることも、楽しむこともできません。

 

 つまり社会の中で欲しい物や欲望を充足し、自分の身を守 らねばならない。もう親が面倒をみてくれませんので、社会の中で自分でそれらを獲得しなくてはならないのです。

 

 だから、A(きびしい親)、B(優しい親)、C(合理性)がうまく成長しなければ、社会不適合が起こってくる、生きていくことが困難になってくるということになります。

 


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